「命、捨てます!」
のセリフが印象的な?元SITの瀬文さん。あっドラマ『SPEC ~』のお話ですが・・・
前回の放送では「命、捨てます!」という部下に対し「バカ!命、捨てんな!」と言っていましたが残念な結果になってしましましたね。

さて、ここまで読んで「何のことだ?戦国時代と全く関係ないし・・・」とお感じの方も多いと思いますが・・・・実際関係ありません(笑

しかし、戦国時代(それ以前からありましたが)、合戦の際、“セブミ”という役割があり、このお役目もまさに命がけでした。漢字で書くと「瀬踏み」ですが。

合戦時、軍勢の移動の妨げになったのが川。川を渡るには、橋や渡し船、舟橋の設置などいくつか方法はありましたが、労力や金銭そして時間がかかるなど問題点がいろいろありました。そのため手っ取り早く川を渡るには浅瀬を探して徒歩で進むのが一番でした。

その浅瀬を探りながら一番手で川を渡る役が「瀬踏み」でした。万が一、見誤り深みにはまれば川に流され溺れ死ぬ可能性もあり、実際に亡くなった兵もいたと思われます。まさに「命、捨てます!」の覚悟がないと出来ない役であり、見事渡り切れば大手柄。そのため軍記物でもこのお役目が記述されることが多いそうです。

その一例をあげます(『戦国合戦の舞台裏』盛本昌広著より)
信玄が小田原北条氏を攻める際、酒匂川を渡ろうとした際、増水していたため使い番の初鹿野伝右衛門に瀬踏みを命じます。伝右衛門はムカデの旗指物を翻し、馬に乗り川を渡りきり武田軍は無事、渡河できました。
ちなみにこの話が記されている軍記とは『関八州古戦碌』だそうです。


ブログ休止中、買いためた戦国関連書籍を読みまくっていましたが、その中で知った今回のような話題。まだまだ読んでいない本がたくさんあるのでまたネタが見つかったらブログで書きたいと思います。次回、いつ更新になるかわかりませんがよろしくお願いします!


【参考書籍】
盛本昌広著『戦国合戦の舞台裏』(洋泉社 歴史新書y)


【関連リンク】
SPEC 〜警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿〜 (TBS公式サイト)